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Watch ▶ the Trailer for Laura Casabé's coming-of-age horror film 'The Virgin of the Quarry Lake', based on the short stories by Mariana Enríquez 😱


長編映画に取り組んだ第3作めにあたるホラー映画の「ザ・リターンド」(2019年)が、スペインのジャンル系映画の祭典のシッチェス国際映画祭の言わば新人賞にあたる新しい才能に贈られる賞のニュー・ヴィジョンズ賞の最優秀作品賞と共に監督賞にも選ばれたことで知られる…

南米アルゼンチン映画界の女性のローラ・カサベ監督が、地元アルゼンチンのみならず南米を代表するホラー小説の書き手として、国際的に名高い女性の文学者マリアーナ・エンリケス著の原作を映画化した「ザ・ヴァージン・オブ・ザ・クアリー・レイク」つまり「採石場の湖の処女」が…、


アメリカのユタ州で昨日の月曜日(1月27日)に、サンダンス映画祭で世界初公開のプレミア上映を催した結果、高い評価を集めて、絶賛されたので、予告編をご覧ください…!!


クロエ・モレッツちゃんが主演したリメイク映画(2013年)も作られたホラー小説の大家のスティーヴン・キングの代表作「キャリー」(1974年)と、いま最高の女優のケイリー・スペニーちゃん「シビル・ウォー」2024年)が主演した続編の「ザ・クラフト : レガシー」(2020年)が作られた学園ホラーのカルト人気作「ザ・クラフト」(1996年)に相通じる…ということは、つまり少女の心のうちの闇に焦点をあてて、痛い青春を描いた成長の物語か…などと察することができる…


「採石場の湖の処女」は、原作者のマリアーナ・エンリケスが、2009年に出版した短編集「寝煙草の危険」(邦訳は国書刊行会)に収められた「湧水池の聖母」と「ショッピングカート」のふたつの短編小説をあわせて、ひとつの物語にまとめ、同時に映画化した作品です。今から四半世紀近い昔の2001年の夏を舞台にして…、

1990年代の終わりに経済危機に見舞われて、深刻な大不況に喘いでいた当時のアルゼンチンでは、その貧困のさなかに、インターネットが普及し始め、若者たちはいわゆるネットカフェに入り浸るなどして、新しい価値観に目覚めようとしていた…といった世の中が様変わりを見せ始めた時代の大きなうねりの中で、中学校を卒業したばかりの主人公ナタリア(ドロレス・オリヴェリオ)は…

娘つまり自分を祖母に預けっぱなし…の両親から、自分は捨てられたんだ…といった複雑な気持ちを抱え込み、まるで永遠に終わらない息苦しさみたいな夏に埋没しながら、幼なじみのディエゴへの恋心だけを救いのように思っていたが、そのディエゴが年上の経験豊富なシルヴィアに惹かれ始めたことに動揺した主人公のナタリアは、恋敵のシルヴィアとディエゴとの仲を引き裂く呪いをかければいい…と、祖母から持ちかけられる…。

…といった原作「湧水池の聖母」にもとづく本筋に、もうひとつの原作「ショッピングカート」をもとに、暴行を受けて、助けを求め、ナタリアが祖母と暮らす家のドアをノックしたホームレスが残していったショッピングカートの祟り…めいた要素を足したらしい「採石場の湖の処女」は…、

大不況の不安の社会的なホラーと、少女の鬱屈した青春の苦悩の心理的なホラー、そして、呪いの魔術といったラテン・アメリカの民族伝承のホラーといった異なる恐怖の要素を巧みに混ぜあわせることに成功したユニークな作品として、ローラ・カサベ監督の手腕への高評価が伝えられていますから、特にホラーにこだわりのない映画通の方も、いずれ機会があれば、ご覧になられてもよいかもしれませんね…!!


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