*各数字は週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。
「西遊記」の孫悟空の元ネタ?!とも言われるインドの猿神 ハヌマーンの神話から原案を構想し、脚本を共同執筆したプロデューサーの若き名優デヴ・パテルが、自らの主演作として、実際に製作を進めるにあたり、ウルヴァリンのヒュー・ジャックマンを共演者に迎えた…
SF 映画
「チャッピー」(2015年)のニール・ブロムカンプ監督にメガホンをとってほしいと打診したところ、デヴの熱意が込められた企画だけに当の本人が監督をしてはどうかと言われ、断られた経緯から初監督に挑むことになったアクション・スリラーの復讐映画「モンキー・マン」は…、
当初に予定した2020年はじめの撮影開始が、当時のコロナ禍の悪影響をうけ、見送らざるを得なくなり、製作費の約1,000万ドルの出資者(社)らが撤退しようとしたため、いったんは製作中止に陥りそうになった危機を乗り越えて、約1年後の翌2021年の春に撮影を終え、完成のメドがついたところで…、
“ インドを舞台にした「ジョン・ウィック」” の娯楽に徹した作品だとカン違いしていた Netflix が約3,000万ドルの値をつけ、買い上げてくれたので、監督・主演のみならず製作者のデヴ・パテルは出資者(社)らの投資を無事に回収できたのかなと思われますが、しかしながら…、
実際に出来あがった映画は単に娯楽に徹したものではなく、いま世界中で社会問題になっている「貧富の格差」を含めたインドの階級社会を痛烈に批判し、その社会体制を維持している政治への怒りが込められた社会派の側面を持っていたため、“ インドが舞台の「ジョン・ウィック」” なのに当の映画大国のインドでは配信できそうにない…
…と難色を示した Netflix が二の足を踏んで、あろうことかオクラ入りのピンチを迎えてしまった「モンキー・マン」を観た同じく社会派の側面を持つホラー映画の達人のジョーダン・ピール監督(「アス」2019年)が、映画の出来栄えに感銘をうけ、デヴ・パテル初監督の主演作を埋もれさせてはいけない!!、この重要なアクション映画は世に送り出されるべき!!と思ったことから…、
$10,150,000−(3,029館/$3,351)−$10,150,000
自分がホームグラウンドにしているユニバーサル映画に掛けあって、Netflix から約1,000万ドルの安値で買い取ることができた「モンキー・マン」を “ あのジョーダン・ピール監督がプロデュースのインドを舞台にした「ジョン・ウィック」” と宣伝し、全米公開したユニバーサル映画が公表した封切り成績は約1,015万ドルでした…!!、よって、映画館側の取り分を差し引くと…、
とにもかくにも「コンテンツ」が欲しいだけだから、映画の内容をよく調べもせず買い取る Netflix に払った約1,000万ドルの半分位を、ユニバーサル映画は回収できたことになるばかりか、10代の後半から30代半ばあたりまでの男性の観客に好評を博して、支持されている「モンキー・マン」は、このあとの配信市場でのヒットが予想できそうですし、仮りにインド公開を見送ったとしても、そのほかの海外市場からの売り上げだけでも、映画の権利を安く手に入れたユニバーサル映画が最終的に黒字の利益をあげるのは、もはや火を見るよりも明らかなので…、
厳密に言えば製作そのものではなく、あくまでも「劇場公開の仕掛け人」としてのプロデューサーにあたる大恩人のジョーダン・ピール監督について、「絨毯の下で踏みつけにされてたものを、暖炉のうえの飾りつけにしてくれたんだ!!」と語るデヴ・パテルの熱意の企画は実り、初監督に成功したことで、これからは創り手としても期待されそうですし、これまでの演技派の若き名優の位置づけのみならず、これからはアクション映画のヒーローとしての活躍も楽しみですね…!!
…と、今年2024年公開映画のベスト①にあげる人もいそうな「モンキー・マン」の紆余曲折の経緯を振り返ると、だから、ニール・ブロムカンプ監督とは名コンビの「チャッピー」のチャッピーのシャールト・コプリーが出演しているのか…!!というのも理解できたのでは…!!
$31,700,000−(3,948館/$8,029)−$135,038,000
$10,150,000−(3,029館/$3,351)−$10,150,000
$9,000,000−(3,835館/$2,347)−$88,864,000
$8,363,000−(3,375館/$2,478)−$8,363,000
「ローマの休日」(1953年)や「アラバマ物語」(1962年)といった映画史上の至極の名作で知られる伝説的な名優の故グレゴリー・ペックと、同じく名作「酒とバラの日々」(1962年)で知られる美人女優の故リー・レミックが演じたソーン夫妻が、悪魔の息子を養子に迎えてしまう…!!
…という1976年公開のホラー映画の大ヒット作「ザ・オーメン」の前日譚の「はじまりの物語」を求めていた映画ファンは特にいなかったようですから、「不必要なプリクエール」などと罵られていた「オーメン」シリーズの通算第6作めにあたる「ザ・ファースト・オーメン」の…
メガホンを託されたアーカーシャ・スティーヴンソン監督は、「不必要なプリクエール」や今さら「オーメン」なんて古臭い…と誰も期待しない向かい風に立ち向かって、意外にもよいホラー映画を作った…!!と逆転の好評価を獲得しましたが…、
いかんせん、「オーメン」の「はじまりの物語」に関心を抱く観客は案の定、少ないわけですし、尼さんの主人公が恐ろしい陰謀に直面する!!という物語が似ているだけに、映画の見た目もよく似ている今週は第9位にまで転落のエッチなお姉さんの
シドニー・スウィーニー製作・主演のトンデモ・ホラー映画
「イマキュレト」がウケて、話題になったばかりなので、せめて…
公開時期を遅らせるべきだったディズニーが、20世紀スタジオ製作の製作費が約3,000万ドルの「ザ・ファースト・オーメン」を全米公開した封切り成績は、当初の予定通り Disney+ オリジナルの配信映画にしておけばよかったと後悔したくなるような沈没の約836万ドルでした…。よって…、
ネタバレになるため、詳しくは書きませんが、「オーメン」の単に「はじまりの物語」のみならず、冒頭でふれた悪魔の息子の物語と並行する別の物語の展開をほのめかした新シリーズの第1作めに想定されていたらしい「ファースト」の続編の「セカンド」や「サード」が作られるかどうか?!は何とも言えませんね…。
$7,850,000−(3,398館/$2,310)−$166,057,000
🍿映画鑑賞料金は昔は、どの作品も同じ横並びが、今は例えば、話題の大作は IMAX や 4DX 上映もあるなど、つまり顧客単価の複雑化が進み、小品が動員で勝っても、興行成績の数字では大作を上まわることができない場合もあり得るため、ランキングの順位が興行の成否や人気を示しているとは限らず、配信の事情も影響しますから、あくまで、ひとつの目安として、受けとめて下さい。
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