Weekend Box Office 💰 September 29 - October 1, 2023 : 9月29日~10月1日の全米映画ボックスオフィスTOP5


*各数字は週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。

先週末の金曜日(9月29日)の新作映画の封切り日に、ご覧のように(↓)ニューヨークが記録的な大雨の天災に見舞われた洪水のせいで、映画館が閉鎖におちいったことから、この週末の新作の封切り成績はどれも期待値を下まわった結果となっているため、その気の毒…を念頭に置いて頂きたいのですが…、


小学校の低学年から以下の児童向けだけに、大都会の動員にあまり依存しておらず、地域を問わずによく観られるファミリー映画の犬アニメが有利になったことで…、


カナダ発の同名のテレビアニメの人気シリーズの劇場版として、おととしの2021年夏に公開されたカナダ映画の「パウ・パトロール : ザ・ムービー」の続編にあたるマッケンナ・グレースちゃんが声の主演をつとめてくれた…


$23,000,000−(3,989館/$5,766)−$23,000,000


RT の評論家の支持率 81 % / Metacritic スコア 51 / 出口調査の CinemaScore A

パラマウント映画配給の「パウ・パトロール : ザ・マイティ・ムービー」が、前作の封切り成績の約1,315万ドル(3,184館)を大きく超えた約2,300万ドルを稼いで、初登場第1位に登場です!!、早くも次の第3作めの製作が決定し、約3年先の2026年全米公開の見込みとなっています…!!


えッ?!、あの「Saw」シリーズの第10作めが残酷ホラー映画としてではなく、人間ドラマとして好評なの?!と、シリーズの時間軸を第1作め(2004年)と第2作め(2005年)の間の過去にさかのぼって…、

第2位 (初) 「Saw X」(1,300万ドル)

$18,000,000−(3,262館/$5,518)−$18,000,000


RT の評論家の支持率 84 % / Metacritic スコア 60 / 出口調査の CinemaScore B

末期のガンと診断され、余命は数ヶ月…と告知された初代の殺人鬼ジグソウ=ジョン・クレイマーの絶望を演じたトビン・ベル現在80歳の名演技は映画賞の最優秀主演男優賞の候補にあげられてもおかしくない…!!と、「Saw」シリーズが評論家やジャーナリストから初めて高評価されて、映画の格付けサイト Rotten Tomatoes でもシリーズ初の新鮮映画に認定されたばかりか、出口調査では観客の8割以上が支持の思ってもみなかった絶賛の「Saw X」は…、


2,000万ドル以上の封切り成績を稼いで、初登場第1位になるのでは?!と期待されましたが、冒頭のように大雨に文字どおりの客足を引っ張られた結果は約1,800万ドルでしたが…、

前作「スパイラル」(2021年)の封切り成績=約875万ドル(2,811館)、さらに前作「ジグソウ」(2017年)の同成績=約1,664万ドル(2,941館)を超えましたし、安い製作費の約1,300万ドルに対して、世界総額の封切り成績は、その2倍以上の約2,930万ドルですから、もう黒字確定となっています…!!


並ならぬ映画創りの才能を発揮したデビュー作の低予算映画「モンスターズ」(2010年)で一躍、注目を集め、いきなりブロックバスター映画のハリウッド版「ゴジラ」(2014年)を任された後、ディズニーが製作した「スター・ウォーズ」の中では唯一のまともな映画だと言われる「ローグ・ワン」(2016年)まで手がけたギャレス・エドワーズ監督の新作だけに、オタク映画のファンから大きな期待が寄せられていた…

第3位 (初) 「ザ・クリエイター」(8,000万ドル)

$14,000,000−(3,680館/$3,804)−$14,000,000


RT の評論家の支持率 67 % / Metacritic スコア 63 / 出口調査の CinemaScore B+

ディズニー傘下の20世紀スタジオの傘下のニュー・リージェンシー製作の「ザ・クリエイター」の封切り成績は残念ながら、当初の目論見の2,000万ドル以上を稼ぐことができず、約1,400万ドルの沈没デビューになってしまいました…。第1位「パウ」第2位「ソウ」はどちらも、すでによく知られたシリーズの続編だけに、今さら映画の内容を紹介せずとも観客が承知しているのに対して…、


ギャレス・エドワーズ監督のオリジナル・ストーリーの映画化だけに、まったく原作はない未知の SF 映画「ザ・クリエイター」は大雨よりも前に、ジョン・ディヴィッド・ワシントン(「テネット」2020年)、ジェンマ・チャン(「エターナルズ」2021年)、前述の「ゴジラ」シリーズのケン・ワタナベといった出演者たちが俳優組合のストのせいで、テレビやイベントに登場しての宣伝活動ができないため、ちまたで話題の人工知能の AI と人間との関係をテーマにしたタイムリーな作品ですよ!!と周知できない大きなハンデを背負っていたわけですから…、

これは後世にまで語られる SF 映画の傑作だ!!と、ギャレス・エドワーズ監督が創造した世界観のヴィジョンに陶酔して、大満足のオタク映画好きが大勢いる一方、いろんな要素が絡まっていく物語は詰め込みすぎだから散漫な印象になってしまった…と、ギャレスの手腕は同じく SF 映画の「アバター」や「ターミネーター」の世界を完璧に創りあげたジェームズ・キャメロン監督とは、描写の緊張感や迫力も含めて見劣りする…と正反対の退屈な凡作の評価に分かれた…

「ザ・クリエイター」を前者の SF 映画の新しい古典の傑作!!の観方のほうに誘導するために、ディズニーは封切りを延期し、宣伝プロモーションを仕切り直すべきだったかもしれませんね…。


第4位 (1) 「ザ・ナン 2」(3,850万ドル)

$4,675,000−(2,871館/$1,628)−$76,760,000

RT の評論家の支持率 45 % / Metacritic スコア 48 / 出口調査の CinemaScore C+


第5位 (初) 「ザ・ブラインド」(???ドル)

$4,119,438−(1,717館/$2,399)−$4,982,024


RT の評論家の支持率 -- % / Metacritic スコア -- / 出口調査の CinemaScore --

第5位に初登場の「ザ・ブラインド」は、2012年から2017年にかけて計11シーズンも続いたリアリティ番組の人気シリーズ「ダック・ダイナスティ」の主人公のロバートソン家の家長のカモ狩りのハンター、フィル・ロバートソンを主人公にしたロバートソン家の伝記映画ですが、キリスト教の信者向けの宗教映画として作られていますから、この CIA を含め一般向けのフツーの映画サイトでは紹介を差し控えています。


🍿映画鑑賞料金は昔は、どの作品も同じ横並びが、今は例えば、話題の大作は IMAX や 4DX 上映もあるなど、つまり顧客単価の複雑化が進み、小品が動員で勝っても、興行成績の数字では大作を上まわることができない場合もあり得るため、ランキングの順位が興行の成否や人気を示しているとは限らず、配信の事情も影響しますから、あくまで、ひとつの目安として、受けとめて下さい。

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