Weekend Box Office 💰 June 28 - 30, 2024 : 6月28日~30日の全米映画ボックスオフィスTOP5


*各数字は週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。

第1位 (1) 「インサイド・アウト 2」(2億ドル超)

$57,400,000−(4,440館/$12,928)−$469,306,043

RT の評論家の支持率 92 % / Metacritic スコア 74 / 出口調査の CinemaScore A

この第2作めから新たに登場したネガティブな感情キャラのひとりの「エムバラスメント」つまり「みっともないと恥ずかしく、気おくれする羞恥心」の声に起用されたポール・ウォルター・ハウザー(クリント・イーストウッド監督の「リチャード・ジュエル」のリチャード役のひと)が…、

そのお見事な声の演技が「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」シリーズのグルートの声優のヴィン・ディーゼルに匹敵するものとして、マスコミの取材で讃えられるや、あんな奴と一緒にしないでくれ!!と気おくれすることなく、発言したことが…、


以前からよくないウワサになっていたヴィン・ディーゼルの大物気取りの傲慢を裏づける同業者からの証言として、大きく採りあげられ、物議をかもした…という変な理由から、あらためて注目のピクサーのアニメ映画が強敵の「ア・クワイエット・プレイス」の第3弾を僅差で下して、初登場から3週連続の首位連覇を達成となっています!!、ちなみに「ワイルド・スピード」の現場で、ヴィン・ディーゼルと衝突し、その傲慢ぶりを告発したドウェイン・ジョンソンつまりザ・ロックも同じく傲慢の大物気取りのカン違いがやり玉にあげられて、現在は「ウザい俳優」の第1位!!みたいな状況ですから、どっちもどっち…のようですね…。



$53,000,000−(3,708館/$14,293)−$53,000,000

RT の評論家の支持率 84 % / Metacritic スコア 68 / 出口調査の CinemaScore B+

撮影を開始する予定の「初日」が公式発表された朗報を先週真ん中の水曜日(Day 178)にお伝えした「ファンタスティック・フォー」(来年2025年夏7月25日全米公開予定)のヒーローのひとりのヒューマン・トーチとして、シネマティック・ユニバースに参戦する前に知っておいたほうがいい心得を、彼女が教えてくれたことで、マーベル入りへの不安を払拭できました…!!

…と共演者のジョセフ・クインが感謝のコメントを語っていた「ブラック・パンサー」シリーズの戦うヒロインなのに、ネコ科が苦手のルピタ・ニョンゴによれば…、

「初日」はまず、2匹のネコちゃんたちと一緒に同じ部屋にいることに耐えながら、ネコちゃんたちを連れてきてくれた女性から、ネコちゃんのお決まりの行動の意味の習性について学びました。そして、翌日の2日めに、恐る恐るですが、指1本の先だけで、ネコちゃんに触れてみることに挑戦したんです…。


…とのことで、「ア・クワイエット・プレイス」シリーズの前2作品を手がけたジョン・クラシンスキー監督からメガホンを託されたマイケル・サルノスキ監督(「ピッグ」2021年)が自ら執筆した脚本を読むなり、この映画は絶対に自分がやりたい!!と熱望したものの、主人公のサムがネコを連れている設定だったことから、挫けてしまい、マイケル監督にネコ以外のイヌとかほかの動物に変えてください!!、わたし、ネコだけはダメなんです…!!


…とお願いするも即座に却下されてしまい、マイケル監督があくまでも「ネコ映画」にこだわったことから、これまでのネコが苦手の人生を一変し、ネコ系に生まれ変わる決意をかためて、前述のようなネコ恐怖症を治療するセラピーを受けた結果、いまではペットの愛猫ヨーヨーとの暮らしを投稿するネコのインスタグラマー?!にすらなっちゃったよ…!!

…と、映画の内容は恐ろしいものの、主人公のサム役を獲得するためにルピタ・ニョンゴが挑んだ役作りの裏話の微笑ましさが、ネコ好きの共感も集めた「ア・クワイエット・プレイス」シリーズの「始まりの物語」のネコ映画「デイ・ワン」つまり「初日」を封切った配給のパラマウント映画が公表した封切り成績は、予想されていた期待値の4,000万ドル前後を大きく超えたばかりか…、


第1作め(2018年)の封切り成績=約5,020万ドル(3,508館)と第2作めの同成績=約4,755万ドル(3,726館)をも超えて、まさかのシリーズ最大封切りヒットの新記録を更新した約5,300万ドルでした!!、シリーズ通算第3作めとは言え、前2作品を観ていなくても、まったく楽しめる独立した前日譚であることや、大都会のニューヨークを舞台にしたことで、アクションの見せ場のスケールと迫力が増したこと、それから思いがけず、同じくニューヨークが舞台だった…


モンスター映画の大ヒット作「クローバーフィールド」(2008年)の正統な続編を望むファンたちが、「ア・クワイエット・プレイス」ではなく、これって別バージョンのもうひとつの「クローバーフィールド」だよね!!とウケてくれたことなどに加えて、前2作品もそうでしたが…、

マイケル・サルノスキ監督が単にモンスター・ホラーの見せ場のハラハラで、観客の目を楽しませるだけ…の娯楽作ではなく、赤の他人同士なのに協力して、サバイバルを強いられるハメになった主人公のサム(ルピタ・ニョンゴ)とエリック(ジョセフ・クイン)の人物像をおろそかにせず、人間ドラマとしての観応えを兼ね備えながら…、

さらに同監督がこだわったネコのフロド役に起用されたシュニッツェルと代役のニコの名演がよいアクセントになった「デイ・ワン」は…、


そもそもエミリー・ブラントが演じる「お母さん」を主人公とする「女性映画」の側面を持つ「ア・クワイエット・プレイス」にふさわしく、封切り興行の観客全体の約3割を占める25歳以上の大人の女性たちの約8割以上から支持された…!!の出口調査の結果だけに、ルピタ・ニョンゴが演じた主人公サムへの女性たちの厚い共感の口コミが拡がって、当日券が爆売れしたことが、前述のように予想を大きく超える結果を叩き出す成功につながったように分析できそうです…!!



$11,000,000−(3,334館/$3,299)−$11,000,000

RT の評論家の支持率 40 % / Metacritic スコア 46 / 出口調査の CinemaScore B-

「アメリカの良心」や「アメリカの道徳」、つまり、「アメリカン・ウェイ」を体現するシンボルの名優として見なされているだけに、ザック・スナイダー監督がスーパーマンのお父さん役に起用したのは、まったくの大正解だったケヴィン・コスナーは…、

のちに「ロビン・フッド」(1991年)と「ウォーターワールド」(1995年)でも、名コンビを組むことになるケヴィン・レイノルズ監督の才能が認められた出世作の「ファンダンゴ」(1985年)を同じく出世作として、頭角をあらわし、ブライアン・デ・パルマ監督の「アンタッチャブルズ」(1987年)が大ヒットになったことで、押しも押されもせぬアメリカのシンボルのスターになったわけですが…、


そのケヴィン・コスナーが自ら監督した西部劇の主演作「ダンスズ・ウィズ・ウルブス」(1990年)や、1994年公開のローレンス・カスダン監督の西部劇の主演作「ワイアット・アープ」よりも前の今から約36年も昔の1988年に企画した…と書けば、その約3年前の1985年に封切られた同じくローレンス・カスダン監督の西部劇映画史上の傑作の準主演作「シルバラード」の脚本を共同執筆した同監督の兄のマーク・カスダンが原案者に名前を連ねているのも納得できる…


ケヴィン・コスナーが私財を投じて、製作・共同脚本・監督・主演をかね、自らの西部劇の集大成となるライフワークの大河映画を実現した「ホライズン : アメリカン・サーガ」シリーズ全4作品のうちの始まりの物語の「第1章」を全米公開した配給のニュー・ライン・シネマ、つまりディスカバリーつまり昔はワーナーが公表した封切り成績は一見すると、かなりガッカリ…の感が否めない約1,100万ドルでした…。

シエナ・ミラー(「21 ブリッジス」2019年)、サム・ワーシントン(「アバター」シリーズ)、イザベル・ファーマン(「エスケープ・ルーム 2」2021年)、ジェナ・マローン(「レベル・ムーン」2023年)、アビー・リー(「マッドマックス」2015年)、そして、ケヴィン・コスナーとは「JFK」(1991年)で共演した間柄のマイケル・ルーカー(「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」シリーズ)といった顔ぶれを集めて…、

いわゆる西部開拓時代のうちの南北戦争の前後の頃を舞台とし、多彩な登場人物を通して、西部開拓史を描く「ホライズン」シリーズは、日本映画で言えば、お侍さんの時代劇だけに、封切り興行の観客の約半数が55歳以上の高齢…ということは、前述の80年代から90年代にかけてのケヴィン・コスナーの絶頂期をよく知っている世代の昔からのファンのみなさんか…と理解できそうですが…、


ご年配の観客は若者とは違って、封切りに焦って、駆けつけたりはせず、マイペースにゆっくりとやって来る傾向や、続編「第2章」が再来月8月16日全米公開ですから、それまでに観ればいいや…と思うひとたちもいるでしょうから、封切り成績の約1,100万ドルのガッカリ…はあくまでも「一見すると…」という書き方となっていますし…、

「第1章」から「第4章」をあわせて、1億ドルを超える巨額製作費のうちの半分を自ら出資した…と言われてるケヴィン・コスナーも、この「ホライズン」シリーズはいきなり大ヒットして、即座に投資を回収するタイプの作品ではなく、全4作品をあわせて、長期的に世代を超えて、いつまでも観続けられる西部劇の決定版!!として、取り組んだでしょうから、第1作めの封切り成績だけで、成功か失敗か?!いきなり判断するのは早計の無粋ですね。ケヴィン・コスナーのファンの方としては全4作品が、いずれ配信リリースされたら、ミニシリーズのようにイッキ観するのが楽しみではないでしょうか…!!



$10,335,000−(3,312館/$3,120)−$165,250,000

RT の評論家の支持率 64 % / Metacritic スコア 54 / 出口調査の CinemaScore A-


第5位 (初) 「カルキ 2898 AD」(7,200万ドル)

$5,475,000−(1,049館/$5,219)−$5,475,000

RT の評論家の支持率 72 % / Metacritic スコア 69 / 出口調査の CinemaScore --

超富裕層が資源を搾取して、贅沢三昧の空に浮かぶ逆さピラミッドの楽園に暮らす一方、その他の人たちは生きることの困難を強いられてる終末世界化した暗黒の超未来の2898年を舞台にして…、


神に相当する支配者のヤスキンが生きながらえるための人体実験として、女性が身ごもった胎児のカルキをめぐる攻防を描いたボリウッド映画のSFアクション大作「カルキ・シネマティック・ユニバース」の第1作め「カルキ 2898 AD」が第5位に初登場!!、未来を変える力を持つ胎児の名前…


…のカルキは、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神の化身のひとつであり、新しい時代を到来させる同名の救世主の名前を引用したものとなっています。メガホンをとったのは、伝記映画「マハナティ(伝説の女優サーヴィトリ)」(2018年)のナーグ・アシュウィン監督。Amazon が配信権を取得していますから、いずれ Prime Video に登場するのかもしれません…!!


🍿映画鑑賞料金は昔は、どの作品も同じ横並びが、今は例えば、話題の大作は IMAX や 4DX 上映もあるなど、つまり顧客単価の複雑化が進み、小品が動員で勝っても、興行成績の数字では大作を上まわることができない場合もあり得るため、ランキングの順位が興行の成否や人気を示しているとは限らず、配信の事情も影響しますから、あくまで、ひとつの目安として、受けとめて下さい。

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