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Weekend Box Office 💰 November 8 - 10, 2024 : 11月8日~10日の全米映画ボックスオフィスTOP5


ボブ・ディランと言えば、その伝説的なシンガーソングライター、そして、ノーベル文学賞を受賞した詩人の役に扮したティモシー・シャラメ(「ウォンカ 2」の製作に向けて、脚本の執筆が進められています)とエルたんが共演した音楽伝記映画の「ア・コンプリート・アンノウン」(12月25日全米メリー・クリスマス・ロードショー)が楽しみですが…、


ボブ・ディランが役者として、バイオレンス映画の神さまの故サム・ペキンパー監督(1984年没)の西部劇(↑)「パット・ギャレット・アンド・ビリー・ザ・キッド(邦題「ビリー・ザ・キッド / 21才の生涯」)」(1973年)に出演し、同映画に提供した名曲「Knockin' on Heaven's Door」つまり「天国への扉」を…、


ミュージシャンとしても活動している主演女優のソフィーが、彼女なりのアレンジで、この映画のために歌ってくれた「ヘレティク」版カバーの「天国への扉」(↓)の聴き応えも話題の…


天国ではなく、ヒュー・グラント演じるサイコ親父のリードさんの家のドアをノックしてしまったドアの選択の誤りから始まる恐怖を描いた異色のサイコ・ホラー映画を、いわゆる “ A24 ホラー ” の最新作として、全米公開した配給の A24 が公表した封切り成績は…、


第3位 (初) 「ヘレティク」(推定1,050万ドル)

$11,016,055−(3,221館/$3,420)−$11,016,055


RT の評論家の支持率 93 % / Metacritic スコア 72 / 出口調査の CinemaScore C+

予想されていた1,000万ドル前後の期待値に応じることができた約1,102万ドルでしたから、大統領選挙の話題に阻まれて、宣伝が浸透せず難しかった状況に重ねて、その選挙の結果が絶望的な悪夢だったことで、良識のあるひとたちは落ち込み、とても映画どころではない現状を踏まえると…

ソフィーとクロエ・イーストのモルモン教の宣教師コンビは大健闘!!と讃えられそうですし…、

スクリーンの数の違いがあるとは言え、A24 ホラーの昨2023年のヒット作「トーク・トゥ・ミー」の封切り成績=約1,043万ドル(2,340館)と同等だったことも大健闘だ!!と言えそうですし…、

評論家やジャーナリストといった知識人あるいは教養人たちが絶賛!!の一方、30代前後が約4割の大多数を占めた封切り興行の観客の出口調査のスコアは、ガッカリ…の金返せレベルの “ C+ ” と正反対の評価に…とつまり、その異色さゆえに賛否両論の是非が問われ、話題にされて、口コミが拡がり、息の長いロングセラーになる…という炎上商法?!めいていますが、ひとつの新しいカルチャーを創生していく A24 ホラーの必勝パターンに入っていますから…、


原案を提供したモンスター・ホラー映画「ア・クワイエット・プレイス」シリーズが大ヒット!!のスコット・ベックとブライアン・ウッズの監督コンビ(アダム・ドライヴァーとアリアナ・グリーンブラットちゃん共演の SF サバイバル映画「65」2023年)たちが、そもそも安い推定の製作費の約1,050万ドルを回収して、黒字を稼ぐのは間違いないのでは…!!、それにしても…、

出口調査の評価が絶不評なんだから、失敗作なんじゃないの…?!と思われる方もいるかもしれませんが、ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴといった都会の洗練された人たちは別として、地方のアメリカ人はバカばっかり!!と世界があざ笑った大統領選挙の愚かな結果から、かくなるうえは同じく A24 作品のケイリー・スペニーちゃん熱演!!の「シビル・ウォー」

…の結末を現実にするしかないんじゃないの…?!とまで切羽詰まっていきそうな状況を踏まえると、マンハッタンの独立系の配給会社 A24 の作品の全米の評価はどうして、いつも真っ二つになるのか?!、実際のところ映画通をうならせる優れた作品が多いのに、どうして、一般の観客の評価は低いのか?!の事情や、「シビル・ウォー」がどうして「今年2024年最大の問題作」なのか?!のわけも、あらためて、ご理解いただけたのでは…?!



*各数字は週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。

第1位 (1) 「ヴェノム: ザ・ラスト・ダンス」(1億2,000万ドル)

$16,225,000−(3,905館/$4,155)−$114,819,000

RT の評論家の支持率 36 % / Metacritic スコア 41 / 出口調査の CinemaScore B-

前述のように大統領選挙から被る様々な悪影響に配慮して、映画スタジオの各社が作品を出し惜しみした…の事情もありますが、トム・ハーディ主演「ヴェノム」シリーズが3週連続の第1位!!をキープした3連覇は、この「ザ・ラスト・ダンス」が初めての新記録達成!!となっています!!



$11,100,000−(3,020館/$3,675)−$11,100,000

RT の評論家の支持率 89 % / Metacritic スコア 59 / 出口調査の CinemaScore A

いわゆる「キリスト教の信者の方向け」の「宗教作品」だから、ふつうの映画サイトでは紹介されない「ザ・チョーズン」シリーズの創り手のダラス・ジェンキンス監督が…、

児童文学者のバーバラ・ロビンソンの同名代表作(邦訳「悪ガキをほめよう」文研じゅべにーる)を当然、「キリスト教の信者の方向け」に映画化した…と書けば、そもそもクリスマスはキリストの聖誕を祝う祭りなんだから「キリスト教の宗教映画」になるのは当たり前!!と言われそうな…


「ザ・ベスト・クリスマス・ペイジェント・エバー」を全米公開した配給のライオンズゲートが公表した封切り成績は、1,000万ドル以下の低い期待値を超えた約1,110万ドルでした…!!から…、


教会のお説教を通じて、映画を宣伝または布教し、鑑賞券を売りさばくことができる「宗教作品」は、いい金儲けになるぜ…!!のパターンのわけですが、そうした容易に稼ぐことができる「宗教作品」の儲けをより大きくするために、創り手たちが娯楽度を増して、宗教色を薄める…

…という本末転倒のひたすらカネ目当てか…の状況に入っていますから、この「ザ・ベスト・クリスマス・ペイジェント・エバー」も「宗教作品」として、ふつうの映画サイトでは、ほぼ採りあげられないものの、単にファミリー向けのクリスマス映画のコメディとして、お楽しみになられてもよいのかもしれませんが、ただし…、

「宗教作品」のお決まりとして、出口調査の高評価のスコア “ A ” を信じてはいけませんし、全米の観客は宗教に肯定的な作品には容易に高い評価を与えるが、「ヘレティク」のように宗教を疑問し、否定的な作品には容易に低い評価を与える…の傾向を踏まえると、神の名を掲げて、差別や暴力を肯定している共和党が大統領選挙に勝利し、神を否定してはいませんが、政治と宗教はもちろんのこと、宗教と科学や現実のデータを混同したりしない現代的に都会的な民主党が敗れ、アメリカ人は感情的なバカばかり!!と世界が腹を抱え、あざ笑っているのも理解できるかもしれません…。


…と、いみじくも、共に宗教をネタにしながら、異なる取り組み方の2本の新作映画への観客の評価が、大統領選挙の結果に比例したかのような皮肉の偶然について、複雑な思いのする週末のランキングとなっています…。


第3位 (初) 「ヘレティク」(推定1,050万ドル)

$11,016,055−(3,221館/$3,420)−$11,016,055

RT の評論家の支持率 93 % / Metacritic スコア 72 / 出口調査の CinemaScore C+


第4位 (2) 「ザ・ワイルド・ロボット」(7,800万ドル)

$6,650,000−(3,051館/$2,180)−$130,888,000

RT の評論家の支持率 98 % / Metacritic スコア 85 / 出口調査の CinemaScore A


第5位 (3) 「スマイル 2」(2,800万ドル)

$5,000,000−(2,822館/$1,772)−$60,540,000

RT の評論家の支持率 84 % / Metacritic スコア 67 / 出口調査の CinemaScore B


🍿映画鑑賞料金は昔は、どの作品も同じ横並びが、今は例えば、話題の大作は IMAX や 4DX 上映もあるなど、つまり顧客単価の複雑化が進み、小品が動員で勝っても、興行成績の数字では大作を上まわることができない場合もあり得るため、ランキングの順位が興行の成否や人気を示しているとは限らず、配信の事情も影響しますから、あくまで、ひとつの目安として、受けとめて下さい。

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Weekend Box Office 💰 November 1 - 3, 2024 : 11月1日~3日の全米映画ボックスオフィスTOP5


*各数字は週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。

大谷翔平選手の人気に支えられたプロ野球の頂上決戦のワールド・シリーズに動員の足を引っぱられた…の事情もあったとは言え、ついに完結編!!なのにシリーズ最低の封切り成績を記録した…

第1位 (1) 「ヴェノム: ザ・ラスト・ダンス」(1億2,000万ドル)

$26,100,000−(4,131館/$6,318)−$90,047,000


RT の評論家の支持率 36 % / Metacritic スコア 41 / 出口調査の CinemaScore B-

「ヴェノム 3」の「ザ・ラスト・ダンス」の心配された公開2週めの集客減は5割を切った約−49%ですから、前作「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」(2021年)の約−65%、第1作め(2018年)の約−56%よりも動員を維持している…という良い意味において、期待を裏切った動員ぶりだけに…


先週は野球観戦だったファンが、この週末にやって来たか…といった感じですが、しかし、それ…

…でもいまだ、国内の成績の総額は大台の1億ドルに達しておらず、前2作のどちらも公開2週めには約1億4,000万ドル以上を稼いでいたのと比べると、やっぱりもう、以前ほどの勢いはないなぁ…

…と言われても仕方がないため、集客減を半減以下に抑えた…とは言え、あまり評価されないかもしれませんね…。


第2位 (3) 「ザ・ワイルド・ロボット」(7,800万ドル)

$7,550,000−(3,231館/$2,337)−$121,476,000

RT の評論家の支持率 98 % / Metacritic スコア 85 / 出口調査の CinemaScore A


第3位 (2) 「スマイル 2」(2,800万ドル)

$6,800,000−(3,235館/$2,102)−$52,687,000

RT の評論家の支持率 84 % / Metacritic スコア 67 / 出口調査の CinemaScore B


第4位 (4) 「コンクレイヴ」(2,000万ドル)

$5,300,000−(1,796館/$2,951)−$15,222,000


RT の評論家の支持率 92 % / Metacritic スコア 79 / 出口調査の CinemaScore B+

先週の初公開の封切り成績が、たったの約660万ドル…と、けして大きな数字ではなかった…の事情に加えて、観客がアラフォーから50代以上の大人ばかりだけに、封切り興行に焦って、駆けつけたりはせず、それぞれのペースで、徐々に映画館にやって来る…という動員の傾向、そして…、


ついに次の火曜日の11月5日が大統領選挙の投票日ですから、キリスト教会における大統領と言えそうな法王を選ぶ選挙をめぐる聖職者たちのスキャンダラスな内幕を描いた「選挙の映画」の…

「コンクレイヴ」が、2週めの集客減をたったの約2割以下に抑えた健闘ぶりとなっています…!!


第5位 (初) 「ヒア」(5,000万ドル)

$5,000,000−(2,647館/$1,889)−$5,000,000

RT の評論家の支持率 35 % / Metacritic スコア 41 / 出口調査の CinemaScore B-

マイケル・ダグラス(「アントマン」シリーズ)とキャスリーン・ターナー(「私がウォシャウスキー」1991年)が共演した「ロマンシング・ストーン」(1984年)や、マイケル・J・フォックス(「摩天楼はバラ色に」1987年)とクリストファー・ロイド(「ノーバディ」シリーズの第2作めが来年2025年8月全米公開)が迷コンビを組んだ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」トリロジーなどで知られるほか…、


ベテランの映画ファンの方には初期の傑作のナンシー・アレン(「キャリー」1976年)がメイン・キャストの「抱きしめたい」(1987年)や、カート・ラッセル(「潮風のいたずら」1987年)と故ジャック・ウォーデン(「チャンス」1979年)が共演した「ユーズド・カー」(1980年)が好まれる映画史上最高の創り手のうちのひとりのロバート・ゼメキス監督が…、


リチャード・マクガイア作のたった6ページだけのすごくショートの同名短篇コミック(1989年)を長編化した同名のグラフィック・ノベル(2014年)をもとにして、ゼメキス監督の数ある代表作のなかでも最も大ヒットして、社会現象レベルのブームを巻き起こした「フォレスト・ガンプ」(1994年)の脚本家のエリック・ロス(ヴィルヌーヴ監督の「デューン」2021年)と組んだ…

…どころか、「フォレスト・ガンプ」の主人公フォレスト・ガンプのトム・ハンクスと「フォレスト・ガンプ」のヒロインのジェニーのロビン・ライト(「ワンダーウーマン」シリーズ)たちを主演に迎えて…と、つまり「フォレスト・ガンプ」の創り手たちと役者たちがあらためて集った!!


…と言われると期待せずにはいられない「ヒア」あるいは「ヒヤ」、つまり「ここで」を全米公開した配給のソニピ、つまりトライスターが公表した封切り成績は製作費の約5,000万ドル超に対して、たったの約500万ドルだけ…という「フォレスト・ガンプ」とは正反対のまったくガッカリ…の結果となっています…。ひとつの場所だけ、つまり「ここで」だけの限定された土地での移り変わりの歴史上の出来事を追っていく…という演劇めいた設定の実験映画に取り組んだ挑戦心は評価できるものの、映画の醍醐味のひとつの動きは欠いてしまう定点カメラの映画に今どきのフツーの観客が興味を抱くわけもなく…、


55歳以上の観客が封切り興行の半数を占める…ですから、先にふれた「ロマンシング・ストーン」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」どころか「抱きしめたい」や「ユーズド・カー」も初公開の封切り時に映画館で観た世代のベテランの映画ファンばっかりか…と解釈できる「ここで」…

…を観ようと思ったのは?!の質問に対して、約7割に近い観客がトム・ハンクス主演作だから…と答えたのを踏まえると、観客の約7割が「ここで」を支持している…の出口調査の結果はあまり信頼できず、「ここで」を優れた作品だと高く評価した観客の割合いとしては、まったく少数派の約1割を切ってる…ことのほうが参考になりそうですから、9割以上の観客は退屈に思ったらしい…と承知すれば…、

製作費の約5,000万ドル超に対して、その約1割の約500万ドルだけ…の封切り成績も皮肉に納得できそうかもしれません…?!


🍿映画鑑賞料金は昔は、どの作品も同じ横並びが、今は例えば、話題の大作は IMAX や 4DX 上映もあるなど、つまり顧客単価の複雑化が進み、小品が動員で勝っても、興行成績の数字では大作を上まわることができない場合もあり得るため、ランキングの順位が興行の成否や人気を示しているとは限らず、配信の事情も影響しますから、あくまで、ひとつの目安として、受けとめて下さい。

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Weekend Box Office 💰 October 25 - 27, 2024 : 10月25日~27日の全米映画ボックスオフィスTOP5


*各数字は週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。

さしものヴェノムも大谷翔平選手の人気には太刀打ちできなかったか…と、同選手が所属するロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・ヤンキースが激突!!のプロ野球の頂上決戦のワールド・シリーズの熱戦が続いていて、全米の特に男性はいま野球に夢中で、映画なんて、あとまわし…

…と、メジャー・リーグが映画興行の観客動員の足を引っ張っているらしい…現状を踏まえると来月11月の…と言っても、もう来週の火曜日に迫った5日に投票が行われる大統領選挙の予想される結果として、アベンジャーズのキャプテン・カーマラが勝利し、敗北するであろうトランプ容疑者が、またしても狂信者の民兵のトランプ軍の出動を促し、ケイリー・スペニーちゃん出演の今年2024年最大の問題作「シビル・ウォー」が現実になるのでは…?!の恐ろしい可能性を踏まえて…、

その不安の選挙後…の11月8日全米公開からの前倒しを決めて、大統領選挙前の10月25日に改めた製作・配給のソニピは、プロ野球の日程のことは考えなかったのか…?!という手抜かりになってしまいますが…、


トム・ハーディ主演の「ヴェノム」シリーズが幕を閉じる最終章の完結編にあたる「ザ・ラスト・ダンス」の封切り成績が、当初に期待されたシリーズ史上最大のいきなり1億ドル突破の大ヒットから大きく後退した予想の7,000万ドル前後から、さらに小さくなった直前予想の6,500万ドルにも届かなかった約5,100万ドルのガッカリ…の結果を、ソニピが公表しましたから…、

第1位 (初) 「ヴェノム: ザ・ラスト・ダンス」(1億2,000万ドル)

$51,000,000−(4,131館/$12,346)−$51,000,000


RT の評論家の支持率 36 % / Metacritic スコア 41 / 出口調査の CinemaScore B-

第1作めの「ヴェノム」の封切り成績の約8,026万ドル(4,250館)から飛躍した第2作め「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」(2021年)が叩き出した同成績の約9,003万ドル(4,225館)が最高潮の人気のピークだったことになる「ヴェノム」シリーズは、あろうことか、これで観納め…のはずの完結編「ザ・ラスト・ダンス」が不発?!と言われても仕方のない感じだけに…、

前述のようなプロ野球や選挙とは無関係に、ヒーロー映画のブームは峠を越して、マーベルの人気はもう下火なんだ…というご指摘を受けてしまいそうですし、この「ザ・ラスト・ダンス」のように、まさかのあのヒーローやキャラたちが並行世界を超えて、続々と登場する!!のカメオ出演の大盤振る舞い?!を欠いてしまうと、もうヒーロー映画は以前のように大ヒットはしないのか?!と並行世界のファン・サービスが翻って、ジャンルをダメにしていったことも、あらためて問題視されそうです…。しかしながら…、

製作費に目を転じると第1作めの約1億1,600万ドル、第2作めの約1億1,000万ドルから、この「ヴェノム」シリーズは図に乗って、映画のスケールを大きく増したりすることはせず、第3作めも約1億2,000万ドルに抑えられているため、その約1億2,000万ドルの製作費に対して、国内の封切り成績が約5,100万ドルというのは、まったく順当な結果の立派!!であり、コミックヒーロー映画への過度な期待を慎むと、むしろ大成功!!と讃えられて然るべきなのでは…?!に加えて…、


世界最大の映画市場の中国の観客は「毒液」が大好き!!ですから、その中国で約4,600万ドルの封切り成績を稼いだのを含めた諸外国の売り上げの総額は、いきなり 1億ドルを突破!!の約1億2,400万ドルの大ヒット!!に国内の数字を足した世界総額の封切り成績は約1億7,500万ドル!!

よって、「ヴェノム」シリーズの完結編「ザ・ラスト・ダンス」は、国内では野球や選挙の悪影響を受けて、やや苦戦し、ガッカリ…の不発か?!のように思われますが、世界規模で見ると大成功のいきなり黒字確定!!と言えそうな国内外が明暗を分けた結果に…というのが実際の事情のようですから、必ずしもヒーロー映画のジャンルはもう終わり…だとは言えませんし、この「ヴェノム」シリーズも本当に終わりではないかもしれません…?!、なお、肝心の映画の出来栄え…

…については、完結編なんだから、もっとド派手なほうがよかった…と、「ザ・ラスト・ダンス」は地味すぎる…といったリアクションも言われていますが、封切り興行の出口調査では観客の約7割が支持をし、およそ半数の観客が周囲にもお薦めしたい!!と回答なので、これが初監督のデビュー作にあたる新人のケリー・マーセル監督には、ひとまず及第点が与えられて、これまでの脚本家の仕事に加え、これからは監督としても活躍されるのかもしれませんね…!!


第2位 (1) 「スマイル 2」(2,800万ドル)

$9,400,000−(3,624館/$2,594)−$40,714,000


RT の評論家の支持率 84 % / Metacritic スコア 67 / 出口調査の CinemaScore B

前作「スマイル」(2022年)は薄気味悪い笑顔のイメージがバズったことで、公開2週めの集客減が約−18%だけ!!の驚異の動員持続力でしたが、その前作よりおもしろい!!と、まさかの大絶賛どころか…、


「パワー・レンジャーズ」(2017年)や「チャーリーズ・エンジェル」(2019年)、「アラジン」(2019年)といった、これまでのどの代表作よりもナオミ・スコットの演技力が高評価されているものの、先週の大成功の封切りから約6割の観客を失ってしまった「スマイル 2」ですが…、

垂直落下のいきなり消える…もあり得るジャンルのホラー映画としては大健闘!!と、さらに笑顔が増えそうな公開2週めの成績となっています…!!


第3位 (初) 「コンクレイヴ」(2,000万ドル)

$6,500,000−(1,753館/$3,708)−$6,500,000

RT の評論家の支持率 92 % / Metacritic スコア 79 / 出口調査の CinemaScore B+

封切り興行の観客のおよそ半数近くが、55歳前後の熟年の世代…だそうですから、さしずめ日本のおじさんだったら、選挙の駆け引きってのは根比べなんだよ…とかダジャレの親父ギャグを言ってしまいそうな…

いわゆるローマ法王が死去したのを受けて、そのカトリック教会のトップの首長の座を我がものにせんとする後任候補の選挙戦のスキャンダラスな内幕をテーマにしたミステリ・スリラー映画の「コンクレイヴ」または「コンクラーヴェ」を、第1位の「ヴェノム 3」でもふれたように…、


アメリカ大統領選挙の投票を目前にしたタイミングに全米公開したフォーカス・フィーチャーズ、つまりユニバーサル映画が公表した封切り成績は、1,000万ドルに満たない約650万ドルですから、いきなり沈没か…と思われそうですが、スクリーンの数が約1,753館と公開規模が控えめなことや、前述のように主にアラフォーから50代以上の大人の観客をターゲットとした宗教がらみの教皇選挙の映画…という地味な印象を踏まえると、むしろ、初登場第3位!!の結果は驚きのヒット!!


…と称賛できそうな「コンクレイヴ」は、ケイト・ウィンスレットが主演女優の故マイケル・アプテッド監督の戦争スリラー「エニグマ」(2001年)や、ユアン・マクレガー主演のロマン・ポランスキー監督の政治スリラー「ザ・ゴースト・ライター」(2010年)などの原作者として、映画好きに知られる英国の作家兼政治評論家のロバート・ハリスが、2016年に発表した同名小説の映画化。

「ザ・メニュー」(2022年)のレイフ・ファインズ、「スポットライト」(2015年)のスタンリー・トゥッチ、「インターステラー」(2014年)などのジョン・リスゴー、「かぼちゃ大王」(1993年)のセルジオ・カステリット、そして、「ワイルド・アット・ハート」(1990年)のイザベラ・ロッセリーニといった観応えの役者たちを集めて、メガホンをとったのは「西部戦線異状なし」(2022年)が絶賛されたエドワード・ベルガー監督だけに…、

出口調査では約9割に近い観客が満足をして、約6割以上の観客が周囲にも鑑賞を薦めたいと回答の高評ですから、様々な映画賞をめぐって、この秋から始まる賞獲りのレースでは常に候補作にあげられるのは必至だろう…と期待をこめて、予想されています…!!


第4位 (2) 「ザ・ワイルド・ロボット」(7,800万ドル)

$6,500,000−(3,427館/$1,897)−$111,368,000

RT の評論家の支持率 98 % / Metacritic スコア 85 / 出口調査の CinemaScore A


第5位 (5) 「ウィ・リヴ・イン・タイム」(???ドル)

$4,848,132−(2,964館/$1,636)−$11,760,401

RT の評論家の支持率 80 % / Metacritic スコア 61 / 出口調査の CinemaScore --

マーベル・デビューを飾った「ブラック・ウィドウ」(2021年)でも、エレーナの少女時代を演じる子役のヴァイオレット・マクグロウちゃんと役作りについて、真剣に話しあい、子どもエレーナと大人エレーナが同一人物に観えるように演技の打ち合わせをしていたピューだったら当然…

…と受けとめるブラック・ウィドウのファンの方もいるかもしれませんが、今年2024年公開の最も泣いてしまう映画の第1位!!などと言われる恋愛映画の感動作「ウィ・リヴ・イン・タイム」で、幼い娘のエラ役を演じてくれた子役のグレース・デラニーちゃんから、わたしがだいしゅきなのは「パディントン」よ…🧸と、顔合わせの時に言われたのを参考にして…、

夫のトバイアス役のアンドリュー・ガーフィールドと打ち合わせて、グレースちゃんの撮影初日にパディントンのぬいぐるみをプレゼントすることで、本当のパパとママのように大好きになってもらえるように役作りの努力をしていたママのやさしいアルマとエラちゃんです…!!


🍿映画鑑賞料金は昔は、どの作品も同じ横並びが、今は例えば、話題の大作は IMAX や 4DX 上映もあるなど、つまり顧客単価の複雑化が進み、小品が動員で勝っても、興行成績の数字では大作を上まわることができない場合もあり得るため、ランキングの順位が興行の成否や人気を示しているとは限らず、配信の事情も影響しますから、あくまで、ひとつの目安として、受けとめて下さい。

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Weekend Box Office 💰 October 18 - 20, 2024 : 10月18日~20日の全米映画ボックスオフィスTOP5


*各数字は週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。

ホラー映画なのに笑顔が絶えない?!のミスマッチなアイディアが大ウケして、おととしの2022年の秋に大ヒットになった前作「スマイル」は、約2,261万ドル(3,650館)の封切り成績を稼いで、国内の成績は最終的に大台の1億ドルを突破した約1億594万ドルにまで達しましたし…、

同じく2022年ながら、夏に封切られたスコット・デリクソン監督のホラー映画の傑作「ブラック・フォン」は約2,363万ドル(3,150館)の封切り成績を稼いで、国内の成績は最終的に1億ドルを目前とした約9,012万ドルでしたから…、

第1位 (初) 「スマイル 2」(2,800万ドル)

$23,000,000−(3,619館/$6,355)−$23,000,000


RT の評論家の支持率 84 % / Metacritic スコア 67 / 出口調査の CinemaScore B

来年2025年には「スカイダンスつまり昔はパラマウント映画」などと書くことになりそうなパラマウント映画の重役たちが、よっしゃ!!、1億ドル目指せるぞ!!と思わず、両手が握りこぶしになったかもしれない「スマイル 2」の封切り成績の約2,300万ドルを、業務提携している製作会社のスカイダンスと合併し、スカイダンス側が舵を取って、経営の立て直しを目指すパラマウント映画が公表しました…!!とは言え…、


前作は約1,700万ドルの安い製作費だったのに対し、ナオミ・スコット(この「2」にカメオ出演してくれたドリュー・バリモアが製作総指揮の「チャーリーズ・エンジェル」2019年)が演じる主人公のスカイ・ライリーを歌姫のスーパースターに設定したことで、物語の規模を増し、ディズニー映画の「アラジン」(2019年)でも知られたナオミの歌とダンスも楽しめるミュージカルの要素もチョイ足しされた続編の…


「スマイル 2」の製作費は約2,800万ドルにまで膨らんでいますから、仮りに最終的に前作と同等の1億ドル前後の巨額を稼いでも、実際の儲けは前作にはおよばず、減少するはずですが…、

しかしながら、同じく続編にミュージカルを追加した「ジョーカー 2」が、今年2024年公開映画のワースト第1位!!と罵られ、ミュージカル化に失敗し、観客が映画の途中で帰ってしまう…のとは裏腹に、架空の歌姫ながらスカイ・ライリーの魅力がもてはやされている「スマイル 2」は…


前作から引き続き連投したパーカー・フィン監督の映画作りの腕が増して、前作よりも面白いし、本当によく出来たホラー映画!!と讃えられ、出口調査のスコアも前作の “ B- ” から上昇した “ B ” が与えられ、封切り興行の観客の 7割以上が満足をして、支持していますから…、

その好評の口コミに支えられて、客足を維持し、本当に前作同様の 1億ドル突破の成功を目指せるかもしれないので、ホラー映画なのに笑顔が絶えない?!なんて、突飛なアイディアが連続して、ウケるはずないよ…、どうせ二番煎じだろう…と「2」の出来栄えを疑って、あなどっていた方も、まずは試しに実際にご覧になられてみてはいかがでしょう…!!、なお、この封切り成績の…


上出来の結果からすると、いずれはスカイダンスつまり今はパラマウント映画が「スマイル 2」の驚きの結末から続く第3弾の大作?!の製作決定を発表するのは、まず間違いないはずです…!!


第2位 (2) 「ザ・ワイルド・ロボット」(7,800万ドル)

$10,100,000−(3,829館/$2,638)−$101,717,000

RT の評論家の支持率 98 % / Metacritic スコア 85 / 出口調査の CinemaScore A


第3位 (1) 「テリファー 3」(200万ドル)

$9,307,881−(2,762館/$3,370)−$36,215,033

RT の評論家の支持率 78 % / Metacritic スコア 61 / 出口調査の CinemaScore B

スラッシャー映画やスプラッター映画が大好き!!のマニアにだけウケればいい!!と割り切った独立系の配給会社が封切った製作費たった約200万ドルのいわゆる超低予算のインディーズ映画が、まさかの初登場第1位!!


…を飾った先週のセンセーショナルなデビューが、映画興行の歴史に残るインディーズがメジャーを倒した下剋上の大逆転の大事件!!ともてはやされ、デヴィッド・ハワード・ソーントン演じるホラー・キャラクターの恐怖のピエロのアート・ザ・クラウン(↑)への世間の関心が高まり…、


これまでマニア向けのカルト映画だった「テリファー」シリーズが認められた大勝利!!に、主演女優のローレン・ラヴェラも感激!!(↓)の「テリファー 3」の公開 2週めは、さすがに…


同じホラー・ジャンルの話題作「スマイル 2」が封切られたことで、第3位に後退ですが、しかし、ホラー映画にありがちの公開 2週めの垂直落下の転落で、アッという間に消え失せる…とはならず、集客減を半減の約−51%に抑えていますから、ピエロの映画を観るなら、今年2024年公開サイテー映画のワースト第1位!!とブーイングの「ジョーカー 2」ではなく、「テリファー 3」を観ろ!!の口コミが、さらに拡がっているようですね…!!



$5,000,000−(3,251館/$1,538)−$283,973,000

RT の評論家の支持率 77 % / Metacritic スコア 62 / 出口調査の CinemaScore B+


わずか計5館だけの先週の限定公開での封切り大ヒット!!のおかげで、映画の格付けサイト Rotten Tomatoes の観客の支持率がほぼ満点の 99%!!

…にまで急上昇し、ジャーナリストたちも★★★★★ 5つの満点の感激レビューを熱く語る(↓)ことで、あらためて…、

第5位 (18) 「ウィ・リヴ・イン・タイム」(???ドル)

$4,185,758−(985館/$4,250)−$4,506,030


RT の評論家の支持率 80 % / Metacritic スコア 61 / 出口調査の CinemaScore --

この秋に映画通が絶対に観るべき映画の第1位!!のように言われるわけが、おのずと理解されるピューとアンドリュー・ガーフィールド共演の今年2024年公開映画の最も泣ける映画の第1位!!とも言われる恋愛映画の珠玉の感動作「ウィ・リヴ・イン・タイム」が…、


スクリーンの数を約985館にまで増やした!!とは言え、小規模な全米公開にしかすぎないのに、それでも第5位にまで赤丸急上昇です!!、相性抜群のブラック・ウィドウスパイダーマンの両者にとって、それぞれの代表作はもう過去のブームになりつつあるマーベルのヒーロー映画から、このより素敵な「ウィ・リヴ・イン・タイム」に変わりそうかも…!!😅


🍿映画鑑賞料金は昔は、どの作品も同じ横並びが、今は例えば、話題の大作は IMAX や 4DX 上映もあるなど、つまり顧客単価の複雑化が進み、小品が動員で勝っても、興行成績の数字では大作を上まわることができない場合もあり得るため、ランキングの順位が興行の成否や人気を示しているとは限らず、配信の事情も影響しますから、あくまで、ひとつの目安として、受けとめて下さい。

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Billy's footnotes 💬 Day 289


「パシフィック・リム 2」の「アップライジング」(2018年)は、前作にあたるギレルモ・デル・トロ監督のオリジナルの「パシフィック・リム」(2013年)との比較では観劣りするものの、両「パシリム」を切り離して、「アップライジング」だけを単独の作品として観れば、オタク映画としては、それなりに楽しめるマンガチックの痛快娯楽作だったし…、

舞台経験は豊富ながら、いわゆるポッと出の新人のケイリー・スペニーちゃんが大抜擢されたヒロインのアマラ、あるいはアマーラが、ジャンプするのが怖くて、家族を失ってしまった過去のトラウマを乗り越え、クライマックスの大ピンチでは、わたしがジプシーを操縦する!!とばかりに、コックピットに向けて、大ジャンプ!!を試みたところで、グッときて、泣きそうになった…!!と大方の流れに反し、ケイリー・スペニーちゃんの才能に着目して、「アップライジング」を好評価するオタク映画のファンの方にとっては…、


ケイリー・スペニーちゃんの戦うヒロインが帰ってきた!!だけじゃなく、またグッときて、泣きそうになったかもしれない「エイリアン」シリーズのベスト①!!に位置づける「エイリアン」のマニアが少なくない今夏の大ヒット作「ロミュラス」が、全米で今日の10月15日(火)に配信市場に登場し、その告知の新しい予告編をリリースしてくれました…!!



約2年前の2022年秋に大ヒットしたホラー映画「スマイル」の続編として、パーカー・フィン監督が引き続き、薄気味悪い笑顔が絶えない恐怖を描いた「スマイル 2」を…、


この週末の10月18日(金)に全米公開するパラマウント映画が、ダメ押しの最終版の予告編をリリースしたので、「パワー・レンジャーズ」(2017年)などのナオミ・スコットが演じる…


テイラー・スウィフトみたいな歌姫の主人公のスカイ・ライリーが笑顔にとり憑かれていく「スマイル 2」を観るよー!!…

…と、もう決めてる方は、この最終版の予告編は観ずにパスして、続編を観るか観まいか?!まだ考え中の方だけ、チェックしてみてください…!!というわけで…、



ホラー映画の話題作が全米公開!!ですから、そのタイミングを逃すことなく、「スマイル 2」の冒頭に、今夏は「ロングレッグス」が驚きの大ヒット!!になったオズ・パーキンス監督が…、

スティーヴン・キング作の短篇小説「猿とシンバル」(扶桑社の「神々のワード・プロセッサ」に収められています)をもとにした待望の新作「ザ・モンキー」の新しい予告編をアタッチすることにしたらしい配給の Neon が、その予告編をひと足早く、ネットにリリースしてくれましたが…、


オズ監督によれば、「狼男アメリカン」(1981年)のジョン・ランディス監督や、「グレムリン」シリーズのジョー・ダンテ監督らの懐かしいホラー・コメディを参考にしたらしい「ザ・モンキー」が、期待されていた真に迫る恐怖のシリアスなホラー映画ではなく、お笑いの要素多めのコミカルな作品だったらしいことをほのめかした上 ↑ の予告編を観て、ちょっとガッカリしたホラー好きの方が少なくなさそうな「ザ・モンキー」は…


来年2025年春2月21日全米公開!!、おもちゃのお猿さんが太鼓を叩くたびに誰かが死ぬ…という不吉な物語の主人公の双子のハルとビルのひとり二役を演じてくれたのは「アンダーワールド」シリーズのテオ・ジェームズ。共演者は「ロード・オブ・ザ・リングス」トリロジーのイライジャ・ウッド、「シーハルク」(2022年)のタチアナ・マスラニーといった面々です。

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